ブログ終了と新ブログのお知らせ

当ブログは2012年10月20日をもって更新を終了しました。新しいサイトは以下となります。

緑町のウェブ屋+ http://plant.salchu.net/

このブログは跡地として残しておきますが、コメントやトラックバックはできません。新しいブログの方にもどうぞお立ち寄りください。よろしくお願いいたします。

【2014.10.3追記】…の、ですが、いまだに連日新ブログよりも多く検索エンジンからお越しいただいて(笑) ありがたい限りです。今にして読むと無知な面、つたない内容が目立ちますが、その時々の情熱を持って一生懸命更新した記事たちです。お楽しみいただければ幸いです。

緑町のウェブ屋 拝

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ウェブ屋が付け焼き刃で植物の分類の話などしてみます(前編)

どうもこんにちは。
アカデミックを装っているつもりがどーにも装いきれないで中途半端な位置にいる多肉変態ウェブ屋です。どうも。

植物分類学ってきょーみあります?
ご自分の好きなバラとか、ハオルチアとか、野菜とかが植物の中でどんなふうに系統立てて分けられて、どんな位置にいるかって話。

きょーみない。あっそう。
いいよ帰れよ…クスンクスン…
どうせ今日は文字だらけだよグッスン…

ざっくりいいますと、植物を分類するための大本となる基準として、代表的なものが三つ。えーと、もっと詳しい方がゴロゴロいそうなので、この先の文章間違いがあったらやんわり指摘してちょおよ。

  1. 新エングラー体系(18世紀〜)リンネ、ダーウィンらの分類学・進化論を元とした分類体系で、今でも広く使われる。
  2. クロンキスト体系(1980年代〜)被子植物についての分類体系
  3. APG植物分類体系(1990年代〜。2003年に改訂版のAPG II)ミクロ的な視点から被子植物についての分類体系を構築。いわゆるDNAお宝鑑定的なお話。お宝は余計。

どういう分類なの、ということなんですが、1と2はざっくり言えばお花の作りの違いでした。1は、原始的な単純な花のつくりをしたものから複雑な花のつくりをした植物に進化していったという前提で分類する方法。2は、それとちょい出発点が違うけれど、花が進化していったという考え方は一緒。

新エングラー体系は、分類がわかりやすいことから今でも教科書や園芸本などで主流の分け方なのだそうです。で、それでずっとやってきちゃったもんだから、APGとか言ってるけど今さらこれ全部直すってお前ちょっと困r …ということらしいです。

学術的にも、近年の学術論文ではより新しい分類体系が使われることがあるが、タイプ標本を保存している国内外のハーバリウム(植物標本館、植物標本室)では過去の膨大な標本資産との整合性を維持させるため、新エングラー体系が分類体系として使われ続けている。(新エングラー体系 - Wikipedia

はいはいお上は大変ですね。結局旧分類もまだまだ混在すると。そもそも分類学なんて、、、と言い出したらキリがないけども。で、どーすんの。私らは新しい方でいっちゃっていいわけ?(笑)

でまあ、進化ってもねえ。あんた見たの? そんなんより、今は科学が発達してるんだから遺伝子情報を解析すれば、根拠のある分類ができるんじゃないの? というのが最新のAPG植物分類体系。はいざっくり。

これらの分類体系の遷移がどう自分らに関係あるかというと。例えばハオルチア属の書かれ方ってとても混在していて、

  • ユリ科(Liliaceae)ハオルチア属
  • アロエ科(Aloaceae)ハオルチア属
  • ツルボラン科(Asphodelaceae)ハオルチア属

上の二つは見ることが多いんじゃないでしょうか。これは体系を付記すると

  • ユリ科ハオルチア属(新エングラー体系)
  • アロエ科ハオルチア属(クロンキスト体系)
  • ツルボラン科ハオルチア属(APG植物分類体系)

となりまして、最新の分類にもとづけばハオたんは「ツルボラン科」となります。

1990年ってことはもう20年は経つんだけどもね。上述したようなこともあるし、法律みたいに「今日から分類体系が変わります! 」というたぐいのものではないし、トップニュースとして扱われるわけでもないし、栽培者の常識としてもなかなか浸透しないよね。

そして、見る本によってユリ科だったりアロエ科だったり、どっち? まあどっちでもあまり関係ないか。ってことで終わる。

まあそりゃ、ユリ科がツルボラン科に変わったからといって私の給料はあがりません。派遣先の部長が降格して課長になろうが、別会社に引き抜かれようがおれには関係のないことではございますが。

単純に好きなんですよ、こーいう話。
よくもまあ、こんだけある植物を分類しようと思ったな! って。みんな寝てます? 起きてーおーいおーい

あれ、ここまで付いてきてくれてる人がいるの?
こんな、こんな… 分類学の「ぶ」の字をかじるどころか軽く舐めてみたらやっぱ苦いー! なんこれ、舐めたことにしちゃえ!…みたいな素人の私の話を聞いてくれてありがとー。

では、続編に続きます。(おおーい

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コメント

じんじゃ☆ | 2010-11-02 12:13 AM
・・・。
知らない言葉がてんこ盛り!
だめだ〜><アチャー
ぢぇがむ(deagamn) | 2010-11-02 02:01 AM
例の本て、基本的にAPG2なんでしたか。。。(´・ω・`)
まあそりゃそうですよね、APG3が公けになったのって去年から今年にかけての話ですもんねえ。。。
ちなみにAPG?ではさらに革新的に、
アロエやハオルチアをススキノキ科Xanthorrhoeaceaeに入れてるんですよね。
ノカンゾウとかニッコウキスゲとかのヘメロカリスもススキノキ科です。
個人的にはAPG3にはもっと重要な変化があるんですが、それはまた別のところで♪

でもってこのシリーズ、前編とか言わずに、せっかくだから第一夜、第二夜…で是非とも千一夜くらいまでやって欲しいですね。
サルたん様なのにシェエラザード♪みたいなw
salsa | 2010-11-02 03:00 AM
■じんじゃ☆さん
ねるなぁーーーーー!!

■ぢぇがむさん
例の本は、APG IIを加味しつつ、2008年の誰とかの分類(まばりーさんだったかな…失念)をベースにした、維管束植物を網羅した分類です。…

え! ちょとまた、APG IIIが出てるんですか?
なんだススキノキ科まで出てきたぞorz

ごめんおばはんにはついて行けないTT(大号泣
salsa | 2010-11-02 03:02 AM
しかしそれはちょっと追記しとかにゃあ。
調べておきます…
kirara | 2010-11-02 04:36 PM
初めまして。
いつもこそこそ半年前から…拝見しちゃってます。

すごーく興味深くて感激です。
(サルサさんのことじゃないですよ)
初めて知りました。
こんな分類があったなんて!!
大好きです、こーゆーの。
(サルサさんのことじゃないですよ)
とても面白いです。
(サルサさんの…しつこい?笑)

でもホントは…。
1番サルサさんが好きですっっ!!
ツボすぎますっっ!!!
楽天○行で、無意識のうちに勝手に
サ○サ支店になってたぐらい!好き(笑)

分類バナシの続き、楽しみにしてますねー。
ぜひ!シリーズ化を!!
…でも、覚えらんないんだけどね…。
あずきママ | 2010-11-02 11:18 PM
お久しぶりぶりです。

分類難しいです。

最近のマイブームは原種シクラメンです。
わが職場では、ヘデリとコームしかありませんが、ボツボツ買いあさっています。

今年店長が異動で変ったのですが、その方が会社一番の球根好きです…。
また遊びに来てくださいね。

そのうち、ロコさんもまた来てくれるそうなので…。
nen | 2010-11-03 04:38 AM
うむむ
分類学は難しいですね。
一般的には新エンゲラー体系が浸透してるわけですからその分類で通して欲しい気持ちがあります。
いまさら他の科でしたって言われても膨大な植物群を仕切り直す事って無理じゃない?って思ってしまう。
科学の発展で変わってしまう事もあるだろうけど一般の僕らが混乱しない様にして欲しいものですww
salsa | 2010-11-10 12:07 AM
コメントのお返し遅くなって済みませんー

■kiraraさま
なんかわからないけど!
告白されたということですね!
どういうことですかサルサ支店w

つたない文章を興味深く読んでくださってありがとうございます。シロウトなりに分かりやすく書いてみようと心がけましたがまあ足りないところも多く…w

■あずきママさん
原種いいですよね。
いきつくところは原種なのではないかってくらいよいですね(笑)
いくつかはそちらで購入したものだと思います。
また遊びに行きますね。そのときこそお会いしたいものでございまする…

■nenさん
まあここらの分類学はもう一般消費者そっちのけという感じはなくもないですけど…
ただこう、新しい分類にするのにも理論とか前提があるわけで、そういう考え方を知るのは面白いかなー

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