今の物件に決まるまで、数件を内見したものの入居しなかった物件たち。いったいそれらのどこに問題があったのか、紙の上での間取り図や条件と実際の物件ではどのような違いがあったのでしょうか？

物件１
最新鋭の設備を備えたオートロック新築マンション（1K）の場合
環境は駅から徒歩10分圏内、向かいには大きな某チェーン系レンタルショップ、並びには某私鉄系スーパー。絵を見る限り、明るい感じだしなんたって新築マンション。お値段は張るけど、エアコン完備の洋室７畳、おしゃれにコンクリートの打ちっ放しの天井。ドアなんかは革新的な情熱の赤に塗られています。とりあえず見るだけでも。…

…せまい。
それが最初の感想でした。普通なにもない部屋って広く感じるものですが、７畳とあるけど実際は柱やクローゼットの一部分に場所を取られ、体感的には５畳くらいしかない感じです。床から天井まで突き抜けたコンクリートの梁も圧迫感を与えるだけ。クローゼットもスズメの額ほどしかありません。調度を置いたら、多分足の踏み場はないでしょう。

そしてこの部屋、東向き。見に行ったのは午後だったのですでに日当たりはなく、おしゃれな洋間はクッションフロアなのでみるみる靴下の足が冷えていきます。もう限界です。この部屋に住んだら私は間違いなくモヤシになります。

物件２
広い６畳×２室、内装リフォーム済みアパート（2K）の場合
さらにこの物件、南と東に開口部のある角部屋。駅からも少し遠めなので、実際は自転車使用でバス定期代をせしめられるという願ったりかなったりの一押し物件でした。内見した日は管理会社さんがお休みだったので、とりあえず外だけ見ようと行ってみると…

…ボロ！
これが第一印象。一応外からの写真もあったのですが、実際見るとすこぶるボロかった。『神田川』のフレーズが浮かんできます。♪アナタはもう忘れたかしら…

それでも部屋の前まで行ってみると、角部屋のメリットである日当たりは南側にそびえる大きなビルのおかげで完全に影になっています。おそらく、日が当たるのは午前中の何時間かだけでしょう…。それに立地は密集した住宅地。私のちょっとやんちゃな愛車が出入りするには、音的にも広さ的にもつらいところです。私の引っ越しイコール愛車の引っ越しでもあったので、できれば愛車がゆっくりできるところを探してあげたいところ。

担当の女性の「中はリフォームされててすっごくきれいなんですよ！…でもねえ…」の言葉を後ろに聞きつつ退散。

物件３
駅から遠いが、ちょっと変わったメゾネットタイプ（2K）の場合
メゾネットタイプというのは、上と下の階で１世帯になっている建物のことです。ここは２階と３階のメゾネット。駅からはかなり離れていてバス通勤となりますが、３階の眺望はちょっと期待したいところ。

…汚い。そして狭い。
メゾネットって、こりゃネーミング良さ過ぎるだろと怒鳴り出したいくらいの汚さ。キッチンなどの水回りも汚く、風呂がせまっ！！　また、３階部分にはエアコンが付けられないので夏はおそらく蒸し風呂状態です。特出すべきはその階段。上から見下ろすとほぼ直角に見える急階段、私はここにすんだら落ちますってことで却下。

物件４
某大学の裏の敷地、和室６畳×２室の角部屋アパート（2K）の場合
母に強引に今の物件に決められてしまうまでは、ここが第一候補でした。駐車スペースは敷地内にどこでも停めて良く、まわりは住宅街ですが密集しているというわけでもなく。和室二間で広いのも都合がよかった。築年数が相当経っていたので、それがネックではありましたが実際見てみると…

ひろーい。広いのです。バルコニーも奥行きがあり、また採光が抜群。すごいのは収納スペースで、一方の和室は６畳の縦部分の長さが全部押入れ＆天袋となっていました。何を入れても余りそうです。ドラえもんが何人来ても泊められそうです。それにキッチンもリフォーム済みできれいだし、外に出てバルコニー側から建物を見上げるとなんだかモダンな造り。いいねえここ、暖かいし言うことないよ…

だったのですが、最終的に母が内見しに来た時のこと。建物を見るなり顔をしかめる母。２階へのさびた鉄階段も不安げです。結局、内装自体は問題ではなかったのですが、玄関のドアが木製でちゃちかったことと周りの環境が良くない（暗い部分があって侵入がたやすい）というセキュリティ面でこの物件、お流れとなりました。

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